遠隔合同授業

「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業」の取組について

文部科学省遠隔学習導入ガイドブックより

 少子化や過疎化が進行する人口減少社会を迎える中、現行の学校規模を維持することが困難な学校が増加することが見込まれ、地域の実情に応じて少子化に対応した活力ある学校教育を推進することが求められています。また、地域課題に取り組む上で中心的な役割を果たす若手の担い手などの人材不足が課題となっており、そのような地域のコミュニティの維持向上が急務となっています。 

 平成27年度より実施されている「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業」では、ICTの活用による、遠隔地間における児童生徒の学びの充実や、社会教育施設などと連携した遠隔講座の実施など、学校教育及び社会教育における教育の質の維持向上を図るための諸課題について検討するための実証研究が行われています。この実証事業は、「学校教育におけるICTを活用した実証事業」と「人口過少地域におけるICTを活用した社会教育実証事業」の2つに分かれています。 

 12の地域によって取り組まれている「学校教育におけるICTを活用した実証事業」では、人口過少地域における小規模校の教育上の課題を克服するために、学校同士をICTでつなぎ、同学年の学級同士で協働学習などを継続的に実施し、指導方法やカリキュラムの開発及び学習効果の検証を行います。 

 5つの民間団体によって取り組まれている「人口過少地域におけるICTを活用した社会教育実証事業」では、それぞれの地域の教育委員会と連携しながら、ICTを活用して遠隔地間の社会教育施設などとつなぎ、学習機会の提供や若手の担い手などの養成・研修などを行い、人口過少地域のコミュニティ機能や、教育水準の維持向上を図ります。具体的には、地域人材育成研修講座や、地域住民や子供たちへの遠隔講座などを実施し、ICTを活用した地域課題を解決するための社会教育プログラムの構築や、社会教育構築体制の在り方に資する実証を行います。

 

学校教育におけるICTを活用した実証事業

平成27年度(1年目)

・本時における指導モデルの検討

・ICT機器等の導入方法及び遠隔合同授業を実施するための取組についての実証

平成28年度(2年目)

・単元における指導モデルの検討

・授業実践を踏まえた、ICT活用の効果の高い場面及び、意図した効果が得られがたい場面の検討

平成29年度(3年目)

・通年における指導モデルの検討

・ 効果的な授業実践を行うためのモデル事例の確立